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「それでも夜は明ける」感想&監督舞台挨拶 [洋画の感想]





4月23日、日本橋TOHOで「それでも夜は明ける」を観ました。
エンドロールが終わったあと、観客席からまばらな拍手が起こったので、「?」と思っていたら、なんと!

「これよりスティーブ・マックイーン監督の舞台挨拶と、女優の木村佳乃さんとのトークが30分ほどあります。」
というアナウンスが!

びっくりしました!!
たった今、見終わった映画の監督がここに現れるなんて!
こんな夢みたいなことってあるぅ?

映画のチケットをオンライン予約してくれた友人も知らなかったので、本当にうれしいサプライズでした!!
観客席にいた人、どのくらいの割合の人が知っていたのでしょうね?
女性の司会者が現れ、テレビカメラとマスコミのカメラマンがたくさん入ってきました。
そして登場した、スティーブ・マックイーン監督は、かっぷくの良い黒人男性でした。
まったく予備知識がなかったので、この人が監督さんなのか~、という感じでした。
木村佳乃は背がスラッと高く、綺麗でしたよ~!

東京でマックイーン監督の個展が開かれるのに合わせての来日だったそうです。

「それでも夜は明ける」の舞台はまだ奴隷制が存続していたアメリカ。
南北戦争(1861-1865)が始まる少し前の話。

1841年ニューヨークに住んでいたソロモン・ノーサップという黒人男性が、ワナにはまってアメリカ南部に奴隷として売られてしまう、という実話をもとにしています。

ソロモンは「自由黒人」という身分で、奥さんと二人の子どもと、白人と同様な生活をしていました。
が、身分証を持たなければならない彼の身分は、白人とも違う、そして奴隷として扱われる黒人とも違う、というものなのでした。

ソロモンはワシントンでその身分証を盗られ、差別の激しいアメリカ南部ジョージア州に売られてしまう。
本名も地位も奪われて、かわりにプラットという名前をつけられてしまいます。
これ以上不運なことがあるだろうか、ということが次々とソロモンの身にふりかかり、当時の奴隷制のひどいありさまが描かれていきます。

しかし、ソロモンは12年間も厳しい生活に耐えて生き延びます。
時には優秀さを隠し、目立たぬように生きる術なども身につけていきます。
ソロモンが救出されたあと、彼をだました白人たちが裁判で結局無罪になってしまったことに、当時のアメリカ社会の理不尽さを感じました。

ブラッド・ピット演じるカナダ人大工のバスさんが、
「どこにでも行ける自由はすばらしいものだ」というような発言をしてました。

ちょっと話はズレますが、考えてみれば、日本でも江戸時代は関所があって、自由に移動できることはできなかったし、一生、生まれた村から出たことがない、という人も多かったことでしょう。
今の日本は、安全に、好きなところに移動することができるけれども、世界的に見ると、まだそうではない地域や国があるはず、と考えさせられました。

ベネディクト・カンバーバッチは、聖職者(かな?)のフォード役で出ていました。
品のある人物を好演してましたよ~。
フォードは、心のやさしい人間だけど、やはり奴隷制を利用している立場。
そういう体制のなかにいると、慈悲心のあるフォードのような人でも、疑問を感じなくなってしまうのでしょうかね……。
実話だけに、生々しい描写も含めて、かなりの衝撃作でした。

*******************
「それでも夜は明ける」(原題 12 Years a Slave)
2013年 製作国:米国 134分
【監督】
スティーブ・マックイーン
【キャスト】
ソロモン・ノーサップ………キウェテル・イジョフォー
エドウィン・エップス………マイケル・ファスベンダー
ウィリアム・フォード………ベネディクト・カンバーバッチ
ジョン・ティビーツ…………ポール・ダノ
セオフィラス・フリーマン…ポール・ジアマッティ
パッツィー…………………ルピタ・ニョンゴ
メアリー・エップス…………サラ・ポールソン
サミュエル・バス……………ブラッド・ピット
ハリエット・シャウ夫人……アルフレ・ウッダード
マーガレット・ノーサップ…クヮヴェンジャネ・ウォレス
ヴィリエレ保安官…………ジェイ・ヒューグリー
アブラム叔父様……………ドワイト・ヘンリー
ロバート……………………マイケル・K・ウィリアムズ
アームスバイ………………ギャレット・ディラハント
ブラウン……………………スクート・マクネイリー
セレステ……………………ルース・ネッガ
エリザ………………………アデペロ・オデュイエ
クレメンズ・レイ……………クリス・チョーク
ジェイムズ・バーチ…………クリストファー・ベリー
ハミルトン…………………タラン・キラム

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「ホビット 竜に奪われた王国」感想 [洋画の感想]





「ホビット」三部作の第二部である「竜に奪われた王国」を観てきました。
前作「思いがけない冒険」から約1年。
「ホビット」は、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの前日譚(約60年前という設定)となっていて、フロド・バギンズ(「ロード・オブ・ザ・リング」主人公)の養父、ビルボ・バギンズが主人公です。

作りこまれたセット、壮大な景色とアクション、3Dで観たら映画の中に入り込めたかのような臨場感がありました! 映画館の大画面で観たい作品ですね。

前作の時もそうですが、ビルボ役のマーティン・フリーマンが思った以上にかわいいホビットになっていました。「シャーロック」のジョン・ワトソンのイメージとは全然違って、ホビットになりきってて違和感なし。特殊メイクと、やはり演技力なのでしょうね。


Hobbit_2.jpg

あと、前作では登場した「愛しいしと」のゴラムが今回出てこなかったのは残念……。
ゴラムには会えなかったけど、「ロード・オブ・ザ・リング」に登場していたレゴラス(オーランド・ブルーム)に再会できました!
川を樽で下って行くシーンのアクション、かっこよすぎ!
金髪のエルフ姿がこんなに似合う俳優さんは他にいまい!
こうして「ロード・オブ・ザ・リング」と時々つながってくるところがあるので、やはり、あらかじめ「ロード・オブ・ザ・リング」を観ておいたほうがモア・ベターよ!(小森のおばちゃま)

そして、ベネディクト・カンバーバッチのスマウグ。
声とモーションキャプチャだけですが。
なにせ「邪悪な竜」なので、話なんて通じないかと思ったら、ちゃんと人と話せる!
それどころか、むしろ知的でおしゃべり好きな竜なのでした。

さて、物語はいよいよ終盤へ!

レゴラスは白馬に乗ってオークを追いかけて行ったまま。
スマウグは街を襲うために飛び立っていってしまう、一方ではネクロマンサー(死人使い)が出現してガンダルフが檻に入れられちゃってたし、あっちもこっちも、もうめちゃめちゃピンチな状態で終幕。
1本だけ残っている「黒い矢」が街を救う手立てとなるのか?

これだけ広げるだけ広げといて、完結編「ゆきて帰りし物語」まであと1年待たなくちゃならないのねー。
長いわ~。
************************
「ホビット 竜に奪われた王国」(原題 The Hobbit: The Desolation of Smaug )
2013年 製作国:ニュージーランド・英国・米国 161分
【監督】
ピーター・ジャクソン
【キャスト】
ビルボ・バギンズ………マーティン・フリーマン
灰色のガンダルフ………イアン・マッケラン
トーリン…………………リチャード・アーミティッジ
スマウグ…………………ベネディクト・カンバーバッチ(声とモーションキャプチャ)
死人使い…………………ベネディクト・カンバーバッチ
レゴラス…………………オーランド・ブルーム
タウリエル………………エヴァンジェリン・リリー
弓の達人バルド…………ルーク・エヴァンズ
スランドゥイル…………リー・ペイス
湖の町の統領……………スティーヴン・フライ
ドワーリン………………グレアム・マクタヴィッシュ
バーリン…………………ケン・ストット
キーリ……………………エイダン・ターナー
フィーリ…………………ディーン・オゴーマン
ドーリ……………………マーク・ハドロウ
ノーリ……………………ジェド・ブロフィー
オーリ……………………アダム・ブラウン
オイン……………………ジョン・カレン
グローイン………………ピーター・ハンブルトン
ビフール…………………ウィリアム・キルシャー
ボフール…………………ジェームズ・ネスビット
ボンブール………………スティーヴン・ハンター
ガラドリエル……………ケイト・ブランシェット
ビヨルン…………………ミカエル・パーシュブラント
茶のラダガスト…………シルヴェスター・マッコイ
ガリオン…………………クレイグ・ホール
アルフリド………………ライアン・ヘイジ
バイン……………………ジョン・ベル
ブラガ……………………マーク・ミッチンソン
アゾグ……………………マヌー・ベネット
ボルグ……………………ローレンス・マコール
ナルザグ…………………ベン・ミッチェル
バーリマン・バタバー…リチャード・ホワイトサイド
しだ家のビル……………ダラス・ベーレント
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「ヘルボーイ」&「ヘルボーイ2/ゴールデンアーミー」の感想をまとめて…… [洋画の感想]





すばらしい造形美にビビビッ!

たまたまケーブルテレビで「ヘルボーイ」を途中から見かけ、目が釘付けに!
そのクリーチャーの造形美にドーンとやられてしまいました。

DVDのジャケットを見ただけではぜったい観なかった映画だと思います。
なぜなら……ヒーローのヘルボーイ(レッド)がカッコよくない感じだし……。
それに原作のアメリカンコミックにも馴染みがないし。

観てみると「ヘルボーイ」という作品は、「スパイダーマン」に勝るとも劣らない、すごいVFXを使ったアクション大作なのでした。なのに、日本での知名度がイマイチなのは、主人公レッドのルックスのせいかな。でも、ああ見えてレッドは十数匹の猫と暮らす、かわいげのある人なんですよ~。

物語の導入部は、第二次世界大戦中、ナチスが世界征服のため「ラグナロク計画」というオカルト作戦を実行して魔界への入口を開けてしまう、というエピソードから始まります。
そういえば「インディジョーンズ/レイダース失われたアーク」でも、ナチスが超常現象を利用した軍事計画を企てる、なんていう似たような筋書きがありましたね。


元人間のクロエネン……

「ヘルボーイ」「ヘルボーイ2/ゴールデンアーミー」を通して、冥界の悪魔サマエルとか、「歯の妖精」とか恐ろしいクリーチャーが色々出てきますが、最もこわい!と思ったキャラクターはナチス親衛隊のクロエネンです。
クロエネンは、ラスプーチンの傀儡(くぐつ)のような存在なのですが、全身の血は乾いていて体には砂がつまっています。
心臓のところにはゼンマイのような機械がついていて、ゼンマイの巻き方によっては仮死状態になることもできるという……。
このゼンマイを調節して仮死状態になるときの、痙攣するような動きがなんともすごい。
人間に似ているけど、人間らしい感情を持っていない……そのあたりが一番こわいと感じるポイントなのかもしれないですね。

ジョン・ハートといえば……

ヘルボーイの父親代わりのブルーム・ブルッテンホルム教授は、ジョン・ハートが演じています。
たまたま最近観た映画「裏切りのサーカス」ではコントロールという役で出てました。

ブルーム教授.jpg
ブルーム教授(ジョン・ハート)

ジョン・ハートは「エイリアン」「ハリーポッター」など、出演作多数の名優ですが、SFパロディ映画「スペースボール」(1988年)なんかにも出演していたのですね! しかも「本人役」として。

「スペースボール」では、宇宙のファーストフード店で食事中に体内に寄生していたエイリアンに腹を食い破られる男の役でした。
ジョン・ハートは昔、映画「エイリアン」で、最初にエイリアンに腹を食い破られた役を演じたため、「スペースボール」では「またか」と嘆き、さらに"Himself(本人)"とクレジットされた、という。「スペースボール」は主に「スターウォーズ」をもとにしたパロディでしたが、ジャバ・ザ・ハットならぬ、ピザ・ザ・ハットなんていうキャラクターが出てきたりして笑えました。

人間の心には穴があいていて……

「ヘルボーイ2/ゴールデンアーミー」の冒頭で、ヘルボーイの育ての親、ブルーム教授が幼いヘルボーイに太古の物語の本を読み聞かせます。

「人間の心には穴があいており、
物や力や知識をいくら得てもそれは埋まらなかった。
尽きぬ欲望を満たすため、人間はすべての大地を支配することを夢見た」

幼いヘルボーイは、ただのお話だよね? と言いますが、これは夢物語ではなかったのでした。
そして、人間と対立するエルフ、ヌアダ王子が敵役となります。
前作の敵役ナチスは完全悪だったけど、今回のヌアダ王子はエルフ側から見ればレジスタンス的な存在で、完全に悪と言い切れないだけに前作よりも深い内容になっていると思います。

それにしても、すごいな~、とホレボレしたのがヌアダ王子の立ち回り。
銀の槍(シルバーランス)の使い手で、驚異的な身体能力の高さと立ち回りの速さを見せつけます。カメラワークもすごい。
このヌアダ王子の立ち回りシーンだけでも、映画館の大画面で観たかったなー、と。

ヌアラ王女.jpg
ヌアラ王女…神秘的な瞳。白目の部分がほとんどないのね

「ヘルボーイ2」は、エリザベス・シャーマン=愛称リズ(セルマ・ブレア)がレッドの子をみごもったというところで終わったので、「ヘルボーイ3」でぜひとも続きを観たいものです。
前作からだいぶ年月が経ってしまいましたが、制作の予定はまだなさそうですね。


好きなキャラクターベスト5(私の個人的な)
"HELLBOY" my favorite characters


NO.1 エイブ・サピエン(ダグ・ジョーンズ)
エイブ.jpg
通称ブルー。
サイコメトリー能力を持つ、青い水棲人。
主人公レッドの相棒的存在で、レッドとは反対に温厚で紳士的な性格。
まばたきする感じとか、いいですね……。ヒンヤリしてそうな質感もいい!
ダグ・ジョーンズのスリムなボディだからこそ成立しているキャラクターだと思います。

NO.2 ヨハン・クラウス
ヨハン・クラウス.jpg
エクトプラズムの権威の博士で、レッドたちの指揮官。
もとは人間だったのに、ある事故をきっかけに半機械のガス人間になってしまったそうです。
口元のクルクル動く仕掛けが何とも愛らしい。
そしてボクトツな性格がなんとなくドイツ人気質を感じさせます。
レッドに殴られてヘルメットが割れ、中身の霊体(エクトプラズム)が抜けちゃったり、ユーモラスなところもいいですね。
ジョン・アレクサンダーが演じていますが、鍛冶職人のゴブリン(下半身が車の)の一人二役だそうです。

NO.3 死神(ダグ・ジョーンズ)
死神.jpg
顔に目がないんだけど、代わりに羽根にたくさん目がついています。
目のない顔ってすごくこわいんたけど、後ろから見たときの羽根の形が美しい……。
エイブ(ブルー)役のダグ・ジョーンズがこの死神も演じているそうです。エイブも死神も顔が隠れていて素顔がわからないけど……。

NO.4 ヌアダ王子&ヌアラ王女(ルーク・ゴス&アンナ・ウォルトン)
ヌアダ王子&ヌアラ王女.jpg
エルフ(妖精)の国、ベツムーラ族の双子の王子&王女。
片方がケガすると、もう一人も負傷してしまうという深い絆の兄妹。
ヌアダ王子は、名乗りをあげるときに「シルバーランス」(銀の槍)というところががカッコイイ!
顔に継ぎ目みたいなデザインがあって、金色の瞳の色が神秘的な印象のエルフです。

NO.5 エリザベス・シャーマン(セルマ・ブレア)
リズ.jpg
愛称リズ。
念動発火を操る女性で、レッドと同じ超常現象調査防衛局(BPRD=BUREAU FOR PARANORMAL RESEARCH AND DEFENCE)のエージェント。
特殊な能力があるために過去に迫害た経験があり、美しいだけでなく、憂いをたたえた表情が魅力的です。

**********************************************
「ヘル・ボーイ」(原題Hellboy) 2004年 米映画
「ヘル・ボーイ2/ゴールデンアーミー」(原題Hellboy II: The Golden Army) 2008年 米映画
監督:ギレルモ・デル・トロ
出演:ロン・パールマン,セルマ・ブレア





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